総合・社会
2017.07.13
九州北部豪雨で太陽光発電所に被害
2017年7月5日から九州北部で降り続いた大雨の影響で、福岡県朝倉市や大分県日田市などでは、土砂災害が相次ぎ、太陽光発電所も被害を受けた。
福岡県筑後川の支流、赤谷川が朝倉市内で氾濫。周辺一体は洪水に見舞われた。
建築板金業を営む大内田博さん(68)は「赤谷川が氾濫し、土砂が家屋に流れ込んだ。壁の上まで土砂がきた。今度ばかりはすごかった」と語る。壁2m程の高さにこびりついた土砂の跡から、大量の水が流れ込んできたことが伺える。
福岡県東峰村では、JR日田彦山線の大行司駅が損害。裏山の土砂が崩れ、駅舎が崩壊。山田サービスエリアでは出力1MWの太陽光発電所の法面の一部で土砂が流出したものの、設備に被害はなかった。
太陽光発電所の建設大手、ウエストホールディングスが所有する福岡県東峰村の出力1.9MWのメガソーラーでは、地盤の一部が陥没し、太陽光パネルが散乱。数枚の太陽光パネルが流された。付近では、道路が一時通行止めになり、住民が孤立したという。
東峰村の出力27.8kWの太陽光発電設備では、付近の用水路が氾濫し、太陽光発電設備の一部が浸水した。太陽光発電所の施工を営み、自身も太陽光発電所を持つ岩下芳行さん(61)は、「パワーコンディショナが水に浸かったが、無事だった。パワーコンディショナ3台は電気が切れている状態だったが、しばらくして電源をつけたら良くなっていた」という。
一方、自宅の車庫のうえに出力14kWの太陽光発電設備を設置した伊藤和幸さん(68)は、「車庫のうえに取りつけていた太陽光パネルは無事だったが、車庫のなかに設置していたパワーコンディショナはすべて水に浸かり、使用できなくなってしまった」と肩を落とす。
被災地では、自衛隊による捜索活動や復旧作業が本格化しているが、復興までにはかなりの時間がかかりそうだ。
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