光触媒×LED 次世代消臭器が誕生

光を吸収すると強い酸化力を生み、悪臭などの有害物質を分解する光触媒。LEDライトでその作用を引き出し、臭いを吸引分解するコードレス型の消臭器が誕生した。小型軽量で手軽に持ち運べるため、設置場所を選ばないのも特徴の1つだ。次世代型消臭器フォトリフレの実力に迫る。

フォトリフレを開発したのは京都市内に本社を構えるクリーンベンチャー21。太陽光発電所の設計・施工を主力に、球状太陽電池という特殊な太陽電池を製造している数少ないメーカーだ。

新規事業統括部長の篠原正和理事は、「もともと当社は球状シリコン太陽電池の開発をするということで立ち上げた会社だが、太陽光という光へのこだわりがある」とし、「光触媒、つまり光を通じた消臭という機能に着目した。コンセントを使ったものはいっぱいあるが、モバイル型で色々な場面に使える小型のものを開発した」と話す。

フォトリフレには紫外線が当たると、強い酸化力を生み、臭いを発する有害物質を分解する光触媒のフィルターが内蔵してある。ファンが吸い込んだ周囲の空気が紫外線LEDライトを通過することによって臭い物質を除去する仕組みだ。

新規事業統括部の高見潤主任は、「光触媒として有名なものは酸化チタンがある。酸化チタンは光を吸収すると活性化する物質だ。この活性化が電気的に変わるものが太陽電池だが、光触媒は活性化によってアンモニアとか有機物の臭いに作用し二酸化炭素などの無臭の物質に分解していく」と話す。

使い方は非常に簡単だ。ボタンを押してタンスやクローゼット、靴箱など消臭したい場所に置くだけだ。タイマー機能も備えている。1回の充電で約5時間使用可能だ。小型軽量ゆえ設置場所は選ばない。

そもそも臭気対策は3つある。芳香と脱臭、そして消臭だ。芳香は臭いを他の臭いで覆う方法で、脱臭は、臭い物質を吸着して拡散を防ぐ方法である。ただしいずれも臭いの源が残り抜本的な解決にはならない。これに対し消臭は臭い物質そのものを除去する方法だ。もっとも効果的な臭気対策と言える。また化学物質やイオンを散布する消臭剤や消臭器と異なり、フォトリフレは内部に臭い物質を取り込んで分解するため利用者がアレルギー反応を起こすこともないのである。

高見主任は、「市場には化学薬品をスプレーしたりオゾンを散布したりして臭いを消す製品はあるがフォトリフレは消臭器のなかで臭いを分解してきれいな状態にして自然に散布する」と強調する。

機能も折り紙付きだ。第3者検査機関である、一般財団法人北里環境科学センターが、菌を噴霧した1㎥の空間内にフォトリフレを置いて浮遊菌の数を測定していったところ、自然減衰に対し、5時間で実に99.7%の除菌効果が認められた。

価格は税別1万円だ。充実した機能面を考えれば魅力的な製品と言えるだろう。

篠原理事は、「当社としては、消臭というソリューションが健康につながるという点を通して、社会貢献したい」と思いを語った。

株式会社クリーンベンチャー21

株式会社クリーンベンチャー21

住所 京都府京都市南区吉祥院石原堂ノ後町38
事業内容 太陽光発電設備の設計・販売・施工・保険・メンテナンス、球状シリコン太陽電池の開発・製造・販売、LED直管型照明のランプ開発・販売・施工、自発光式道路鋲の開発・販売・施工、消臭器の開発・販売
お問合せ先 TEL:075-692-3211 FAX:075-671-2101
URL https://www.cv21.co.jp/index.php

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