技術・商品
2017.09.20
大阪のスマエネ展示会で新商材続々
9月20日から3日間、大阪市住之江区のインテックス大阪で、スマートエネルギーの展示会、『関西スマートエネルギーウィーク2017』が開催された。出展企業350社がスマートエネルギーに関する新商材を多数展示、来場者は約3万人にのぼった。
太陽光発電関連の展示会では、世界の太陽電池メーカーが最新技術や新製品を紹介。単結晶シリコン世界最大手、中国ロンジグループの日本法人は単結晶型太陽光パネルを複数展示し、高効率化技術をアピールした。ロンジソーラーテクノロジーの秦超社長は「当社は、単結晶のインゴットからウエハ、セル、モジュールを一貫生産している。新製品は72セルの1500V対応タイプと、60セルで出力300W以上のP型、PERC技術を採用したタイプを用意した。当社は単結晶のみを生産しているが、高品質で価値のある単結晶製品を日本のエンドユーザーに使ってもらいたい」と語った。
中国の大手太陽電池メーカー、インリー・グリーンエナジーの日本法人は、太陽光発電で発電した電力を蓄電池に貯めて使う自家消費用の設備の提案に力を入れていた。インリー・グリーンエナジージャパンの山本譲司社長は、「今回の目玉は、オフグリッドハウス。100%電力の自給自足を実現した住宅で日産のリーフ、EVを活用して蓄電容量36kWhの蓄電池とバックアップにガス発電も備えた。17年8月末に竣工した住宅だ」と語り、同社の宗秀行システム開発部長は「蓄電池やV2H(車から家への電気供給)は世に出ているが非常用電源としての扱いしかない。この電気をシェアできることが最終的な目標」と説明した。
太陽光パネルを支える架台のメーカーは、固定価格買取制度による太陽光発電の売電単価の減額を受けて、施工費や設備費を抑える工夫をしている。アルファブロスの清水光志社長は、「JIS(日本工業規格)C8955-2017に改訂になった後に断面係数、強度係数を上げなければならない。内部の断面に凹凸の構造を持たせることでなるべく架台の厚さを抑えて強度を上げ、コストは抑えつつ強度を上げた。縦張り、斜材、柱頭の金具を工場で仮組して現場へ持ってくる。特許製品の『無双』という柱頭金具を使用しており、例えば杭を打った時に杭位置が違っても柱頭金具が上下左右に回転するため杭がねじれて入っても補正することができる」と話す。
出展企業のなかには、より多くの来場者を集めようとユニークな展示を行う企業も存在した。NTTスマイルエナジーの小鶴慎吾社長は、ゲームキャラクターの恰好で、「FITの買取り価格20年という長い期間一緒に旅するには頼れる仲間が必要なのでロールプレイング風の展示にした」と語る。新製品については、「これまでのモバイルパックRSはオムロンと新電元のパワーコンディショナしか直結できなかったが、モバイルパックのマルチコネクトは他の7メーカーに接続でき、より詳しいエラーが取得できる。要望が多かった200V対応にしたため、モバイルパック用に別の電気の契約をしなくて良い」と特徴を語った。
次回の『関西スマートエネルギーウィーク』は2018年9月26日から3日間インテックス大阪で開催される。
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